JINSで眼鏡を買ったら薬局の未来が見えた話

コラム記事

JINSの自動化から考える「無人交付」

【薬局DX】JINSの自動化から考える「無人交付」は実現できるのか?

先日JINSで眼鏡を新調したら、受付から受け取りまでほぼ人と話さずに完結しました。約30分で眼鏡が完成する体験に驚きつつ、「この仕組み、薬局でもできるのでは?」と考え始めました。

JINSで起きたこと

体験した流れはこうです。端末で受付してレシートを受け取り、番号で呼ばれて視力測定機へ。音声ガイダンスに従って測定が終わると、LINEで完成通知が来て、QRコードをロッカーにかざして受け取るだけ。

所要時間、約30分。スタッフと話したのは測定機への案内のときだけでした。「ここまで人を介さずに回せるのか」と正直感動しました。そして、ふと思いました。

この仕組み、薬局に使えないか?

現在の薬局の流れ

まず現状を整理します。一般的な調剤薬局のフローはこうです。

1受付(処方箋・マイナ受付)
2入力
3調剤
4監査
5服薬指導
6会計
7交付← ここだけ人の手

最近は自動受付機・自動会計機を導入する薬局も増えてきました。しかし、最後の「交付(薬を手渡す)」だけは、いまだにほぼ人の手に依存したままです。

「無人交付」実現のカギ:先服薬指導とは?

JINSのようなロッカー受け取りを薬局で実現するには、フローの順番を変える必要があります。そのカギとなるのが「先服薬指導」という考え方です。

通常は調剤が終わってから行う服薬指導を、先に済ませてしまう仕組みです。

想定される新フロー

1受付(処方箋・マイナ受付)
2事前監査(薬歴・処方内容チェック)
3服薬指導(先に実施)← ここが新しい
4QRレシート発行
5患者は外出 or 近くで待機← 自由時間!
6入力・調剤・最終監査
7ロッカーにセット
8QRで会計&受け取り(無人)

「診察 → 会計 → 受け取り」という医療機関の流れに近いので、患者側も違和感を感じにくいはずです。

このフローのメリット

患者側のメリット

メリット 内容
⏱️ 拘束時間の短縮 服薬指導まで終わったら外出できる
😌 体感待ち時間の減少 待合室に長居しなくてよくなる
⚖️ 公平性の向上 受付順に服薬指導が受けられる

薬局側のメリット

メリット 内容
💴 人件費削減の可能性 受付・会計・交付の自動化で事務員1人分程度
📋 業務の標準化 フローが明確になりミスが減りやすい
🏠 スペース効率化 待合室の縮小も視野に

想定される4つの課題

導入を検討する際には、以下の点がネックになりそうです。

課題①

在庫の問題服薬指導後に欠品が発覚した場合、患者がすでに外出していると対応が煩雑になります。事前の在庫確認フローが重要になります。

課題②

事前監査の精度先に指導を行う分、最初の聞き取りや処方確認のミスが後から取り返しにくくなります。薬剤師のスキルと集中力がより求められます。

課題③

軽い処方との相性目薬1本など処方内容が軽い場合、ロッカー受け取りは逆に手間に感じる可能性があります。

課題④

導入コストロッカー設備・システム開発・連携費用などを考えると、中小薬局では費用対効果が合いにくいケースも出てきます。

現実的な運用イメージ

すべての処方を無人化するのは難しくても、処方の重さで使い分ける運用は現実的です。

🔒 ロッカー受け取りコース

多剤・初回・慢性疾患など
重い処方に向いている

🪟 窓口対応コース(従来通り)

1〜2品目・リピーターなど
軽い処方に向いている

さらに、受付時に患者が自分でコースを選べる仕組みにするのも、満足度向上につながりそうです。

まとめ

今回の考察を一言でまとめると——

「技術的には可能、制度とコストが壁」

とはいえ、小さな積み重ねの先に今回のような仕組みが見えてきます。

  • 受付の自動化
  • 会計の自動化
  • 社内業務のDX化

JINSのロッカーで眼鏡を受け取りながら感じた「体験の良さ」を、薬局でも実現できる日はそう遠くないかもしれません。

このブログでは、薬局DX・業務効率化・現場で使えるIT活用について発信しています。
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※法規制については詳細未確認のため、実際に導入する際は必ず関係機関への確認をお願いします。

 

 

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